【4.左右の律】
人にとって生きるという事、すなわち人であるという事の要素には、この自然界における「生きもの」という現実と、他者(人)の存在を不可欠とする社会的存在であるという現実のふたつの要素があります。
人が人らしくある為には、人にとって何が自然であるのかが明らかとなっていなければなりません。開言師は、人と言う「自然」を成り立たしめる根本は、天律神(あまつひと)・國律神(くにつひと)と言う左右の理にある事を教導されました。
つまり、自然(界)という「おや」の運びと、自分以外の他者の存在としての、社会という「おや」の運びとの左右の運びに基づくことによってのみ、自然に適った人のあり方が可能となる道理を
天律
左右ノ律ニ従フベシ
國律
の遺訓に明教されたのであります。