【2.方位】

  方位(方角)には中心が明らかでなければなりません。この中心の存在は、三次元の自然界にあっては天と地を貫く、天地軸に他ならないのであります。そして自然界そのものゝ、おのずからなる姿はこの天地間の相互のいとなみにもとづきます。

 開言師は、天と地との交わりのもとに空気・風気が生ずる、という道理として示されました。また「人」という自然、すなわち人自体にあっては、父・母の交わりのもとに「ひと」が生ずる理(ことわり)として、「皆父母(ちちはは)の力にして人になる」と言うことばを示されました。

 (天地)自然という「おや」の運びと、人自体の中に留められてある「おや(親)」の運びを貫く道理として、方位の義理を明教されました。